「うちの子は手先がすごく不器用でお箸を使うのは難しそう」
「変な持ち方の癖がつく前に正しい持ち方を身に付けてほしい」
と思ったことはありませんか?
この記事では
✔ お箸が持てるようになるまでの手の発達段階
✔ エジソン箸を使った お箸の正しい練習方法
✔ エジソン箸がどうして お箸の練習に適しているのか
を解説します。
箸の正しい持ち方ができるまでの手の発達とは?
箸の使い始めは、「握り箸」や「グー握り」という持ち方をすることが多く、箸を握って持って物をつまみます。
ただ、握った状態では箸を開いたり閉じたりするのが難しいので細かい操作はできません。
3歳~4歳になると、大人が持ち方のお手本を見せたり、お子さん自身が大人が箸を使っているところを観察したりして、正しい持ち方を真似するようになります。
この時指先の機能が発達していれば、正しい持ち方に近い形で箸を持てるようになります。
始めは正しい持ち方ができても、指先を細かく動かすことができません。
箸を実際に使っていきながら指の動かし方を学習していくことで、段々指の使い方が上手になり、5歳くらいで箸を正しい持ち方で操作できるようになります。
箸の正しい持ち方とは?
それでは、箸の正しい持ち方とはどのようなものか解説します。
これが箸の正しい持ち方です。
下の箸は動かさず、上の箸を上下に動かすことで物をつまみます。
下の箸は薬指の上に乗せます。薬指と小指で下の箸を支えているので、この二つの指は握ったまま動かしません。
上の箸は中指と人差し指ではさむように持ちます。
中指で上の箸を持ち上げることで箸が開き、人差し指で上の箸を押すことで箸が閉じます。
親指は下の箸と上の箸がバラバラにならないように固定する役割があります。
手の発達段階に合わせて練習するならエジソン箸がおすすめ!
お箸は指先の複雑な動きが必要なので、不器用なお子さんには難しいですし、一度間違えた動かし方を覚えてしまうと修正することが難しくなります。
そのため、手の発達段階に合わせて少しずつレベルアップしながら練習していく必要があります。
療育では様々なお箸を使って練習してみましたが、「手の発達段階に合わせて」「少しずつレベルアップ」というのが実現できるのはエジソン箸でした。
エジソン箸の特徴はこちら
- リングに指を入れることで正しい指の位置を学習できる!
- 2本の箸が連結しているので、箸が交差したりバラバラになるのを防いで正しい手の動かし方を学習できる!
2歳~就学前のお子さんは16cmのエジソン箸がおすすめです。親指・人差し指・中指用の3つのリングがついているお箸です。
◍2歳~就学前のお子さん用のエジソン箸
右手用
左手用
入学~小学校低学年のお子さんは17.5cmがおすすめです。こちらのお箸は人差し指・中指用の2つのリングがついています。
◍入学~小学校低学年のお子さん用のエジソン箸
右手用
左手用
エジソン箸は使いにくい?意見が分かれる理由とは?
エジソン箸を実際に使ってみたけど使いづらい!大人でも使いづらいから子どもだったら余計に難しいんじゃないの?という意見を聞いたことがあるよ…
そうなんです。実は「エジソン箸は使いづらい!」「エジソン箸で練習しても普通の箸にすると使えない!」という意見もあるんです。
ただ、このような意見に対して2つお伝えしたいことがあります。
①エジソン箸は大人が使うと使いにくいのは当たり前!
②エジソン箸は同じ使い方をしていたら意味がない!
ということです。少し詳しく解説してみます。
エジソン箸は大人が使うと使いにくい
箸の正しい持ち方ができるまでの手の発達でも説明した通り、箸を使い始めたばかりのお子さんは、指先を細かく動かすことがまだ難しい状態です。
しかし、大人は指先を細かく動かして箸を使うことができます。
長年箸を使っているので、箸の持ち方の癖や指先の動かし方の癖ができていますし、その癖は人それぞれ違います。
エジソン箸はリングに指を入れて箸を操作するので、動きが制限されてしまいます。
なので指先を細かく動かせて、動かし方の癖がある大人にとっては、エジソン箸は使いづらいものになってしまいます。
ただ、まだ指先を細かく動かせないお子さんにとっては、使いづらいものではないのです。
エジソン箸は同じ使い方をしていたら意味がない!
エジソン箸が上手に使えても普通のお箸にしてみるとうまく使えないことがあります。
エジソン箸から普通のお箸にうまく移行するには練習のコツがあります。
エジソン箸は説明書にも記載してありますが、2つの指のリングを徐々に外してステップアップした使い方をすることができます。
手先が不器用なお子さんは特に、リングを1つずつ外して少しずつステップアップしないと、普通のお箸の使い方が学習できないのです。
エジソン箸は使いにくい!意味がない!という意見もあるけど、正しい使い方をすればちゃんとお箸が使えるようになるんだね!
そうだね。お箸は指の動かし方がとても複雑だから、間違った持ち方が身についてしまう前に、エジソン箸を使って正しい持ち方を練習するのがおすすめだよ。
エジソン箸を使ったお箸の練習方法!ステップアップの方法を解説!
- エジソン箸のそのままの形を使えるように練習する
- 人差し指のリングを取って練習する
- 中指のリングを取って練習する
- 普通のお箸の練習をする
このような流れで練習すると、少しずつ普通のお箸の使い方に近づけることができます。
1.エジソン箸のそのままの形を使えるように練習する
まずはリングを全てつけているそのままの形を使えるように練習しましょう。
※写真のエジソン箸は「入学~小学校低学年のお子さん用のエジソン箸」です。
始めは慣れないのでぎこちなさがあると思いますが、スムーズに使えるようになるまでリングは外しません。
2.人差し指のリングを取って練習する
そのままの形がスムーズに使えるようになったら、人差し指のリングを取ってみましょう。
中指に比べて人差し指の方がリングがなくても動かしやすいので、人差し指のリングを先に外します。
- リングを外すことでうまく使えなくなる
- 人差し指がお箸に接していないで浮いている
↑このような場合は、リングを外すのはまだ早いので、もう少し①の形で練習を続けましょう。
3.中指のリングを取って練習する
②の練習をしばらく続けたら、中指のリングも取ってお箸を使ってみましょう。
中指が箸を下から支えているかチェックします。
- 中指が上のお箸を支えていない(下のお箸を支えている)
- 中指がお箸の上にある
↑の場合は、リングを外すのはまだ早いので、もう少し②の形で練習を続けましょう。
4.普通のお箸の練習をする
③の練習をしばらく続けたら、エジソン箸から普通のお箸に変えてみましょう。
始めは上手く使えないかもしれませんが、つまみやすい食材から練習をしてみてください。
たまごやき、ウインナーなどから練習するといいですよ。
普通のお箸にしてみた時に、かなり持ち方が崩れている場合は、エジソン箸に戻します。
正しい持ち方ができているけど、うまく箸を動かせていない場合は、普通のお箸の動かし方を学習できるように、普通のお箸を使う機会を増やしてみましょう。
エジソン箸を使うことで、ほとんどのお子さんが普通のお箸を使えるようになったので、とってもおすすめです!
◍2歳~就学前のお子さん用のエジソン箸
右手用
左手用
◍入学~小学校低学年のお子さん用のエジソン箸
右手用
左手用
まとめ
今回はエジソン箸を使ったお箸の練習方法について解説しました。
エジソン箸は「使いづらい」「意味がない」という意見もありますが、正しい使い方をすれば正しいお箸の持ち方を身に付けることができる、お箸の練習に最適なアイテムです。
「うちの子は手先がすごく不器用でお箸を使うのは難しそう」
「変な持ち方の癖がつく前に正しい持ち方を身に付けてほしい」
という方には特におすすめなので、ぜひ使ってみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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